odeko2006-03-02

先日もちょこっと触れましたが江戸東京博物館で開催された「第十九回 歌舞伎フォーラム公演」に行ってきました。
なぜ突然歌舞伎かと言えば、着物を着るようになると色々なところに行きたくなるもので…着物でお出かけと言えば「歌舞伎」。というわけで渋谷Bunkamuraシアターコクーンで開催されるコクーン歌舞伎のチケットを取ってしまいました。いくら演目が「東海道四谷怪談」とはいえ、歌舞伎を観たことも無ければどんなものなのかも知らないのでそのための予習というわけです。
「歌舞伎フォーラム」というのは、本物の歌舞伎をより楽しく、気軽に触れてみようという主旨で開催されているイベント。定かではありませんが19回目ということで定期的に行われているのではないかと思われます。
内容は3部構成となっており第1部は歌舞伎に親しむために楽屋でのメイク風景など、第2部は狂言舞踏「二人袴」、第3部は歌舞伎「源氏店」です。
休憩を含めて3時間25分!!
第1部の楽屋風景「歌舞伎の美」助六のできるまで
歌舞伎の役者さんは専属のメイクさんがいるわけではなく、みなさん自分でメイクをするそうです。隈取りにも色々と意味があり演じる役の性格や善悪を表現していて、基本的に赤(善:いい人です)・藍色(悪:悪者)・茶色(妖怪など)の3色を使っているとのこと。
ちなみに歌舞伎の舞台に掛かっている特徴的な幕は定式幕(じょうしきまく)と言うそうで、黒・柿・萌葱(もえぎ)の3色が基本色なんですって。でも劇場によっては柿と萌葱が逆になっていたり、中村座では黒・白・柿になっているそうです。

第2部の狂言舞踏「二人袴」
明治になってから造られた比較的新しい作品を格調高くわかりやすい舞台にして上演してくれました。婿入りする高砂右馬之助が花嫁宅へ父親とともに行った時の失敗談で、あわてて家を飛び出した為に馬之助が袴をはき忘れ父親と一つの袴を着けかえてやりくりするって内容なんですなんですが…もの凄く面白い!!大爆笑ですよ。まさか歌舞伎を観に行ってこんなに笑い転げるとは予想していませんでした。まさにコメディー、入門編としては最高の滑り出しですね。
第2部の歌舞伎「源氏店」与話情浮名横櫛
一度は耳にしたことがある人も多いであろう「死んだはずだよお富みさん〜」で有名な恋愛ものです。
この歌にこんな意味があったとは全く知りませんでしたが、これまた入門編にはもってこいでした。しかしここで驚かされたのが舞台セット、気合い入ってました。部屋の中を再現していたのですが舞台でここまでやっちゃうんだぁ〜と感心させられます。歌舞伎をご存知の方には「何を言ってるんだ歌舞伎だぞ!」と怒られるかもしれませんが、正直ビックリです。さすが日本の伝統芸能、恐れ入りました。

とことん歌舞伎を堪能してから館内をウロウロしていると、浮世絵版画の実演会を発見しました。もちろん挑戦です!インクを塗って紙を置きバレンでゴシゴシこすって完成したのがこちら。
上は完成見本です。
そうそうこの日は着物で行ったんですが、先日購入した根付け+携帯を帯に付けるとこんな感じです。